
私もあなたも重要な存在ではない
街を歩いていて、知り合いとすれ違った。
一瞬、目が合った気がした。
しかし、そのまま何事もなかったように通り過ぎていく。
「あれ、今の人、気づいてたよな?」
「無視された……?」
そんなふうに胸の奥が、少しだけザワっとする。
誰かに必要とされていない気がする。
歓迎されていないように感じる。
自分は、この世界にとってどうでもいい存在なんじゃないか。
こういう感情、あなたにも覚えがあるのではないでしょうか。
実はこれ、とても多くの人が日常的に感じている「人間経験」です。
そして今日は、その感情に対して、少しだけ視点をずらす話をします。
結論から言います。
私もあなたも、重要な存在ではありません。
でも、それでいいのです。
- 私もあなたも重要な存在ではない
- 「重要でありたい」という前提が苦しみを生む
- 有象無象であるという事実
- 「どうでもいい存在」であることの自由
- 無視された出来事が教えてくれたこと
- 欠乏学の視点から見る「重要性」
- まとめ
「重要でありたい」という前提が苦しみを生む
多くの人は無意識のうちに、こう思っています。
自分は誰かにとって必要な存在でありたい。
できれば歓迎されたい。
できれば大切にされたい。
そして、どこかで
「そう扱われるのが普通だ」
「そうでないとおかしい」
という前提を持っています。
実はこれ、かなりしんどい前提。
なぜなら、現実の人間関係はそこまで都合よくできていないからです。
人は常に忙しく、余裕がなく、自分のことで精一杯です。
他人にプラスのストロークを常に配れるほど、人は万能ではありません。
それでも、
「本当は気づいてくれるはず」
「挨拶くらいしてくれるはず」
「自分は重要な存在のはず」
という前提があると、現実とのズレが生まれます。
このズレこそが、つらさの正体なのです。
有象無象であるという事実
社会全体、世界全体というスケールで見れば、私たちのほとんどは「有象無象」です。
名前を知られない。
覚えられていない。
代替可能。
歴史にも残らない。
この事実を聞くと、価値を否定されたように感じる人もいるかもしれませんが、これは価値の話ではありません。
構造の話です。
世界はそもそも、一人ひとりを特別扱いするようには設計されていない。
それだけのこと。
重要なのは、この事実を「自己否定」に変換しないことです。
「どうでもいい存在」であることの自由
あるとき、僕はこう思いました。
自分って、どうでもいい存在なんだな。
でも、それでいいじゃないか。
この「どうでもいい」は、投げやりでも、虚無でもありません。
重要でなければならない。
誰かに必要とされなければならない。
歓迎されていなければならない。
そういう役割から降りた感覚でした。
世界から見てどうでもいい。
だからこそ、世界から過剰に期待も干渉もされない。
これは、実はかなり自由な状態なのです。
無視された出来事が教えてくれたこと
知り合いに遭遇して、目が合った。
しかし、無視された。
以前の僕なら、
「嫌われたのか?」
「何かしただろうか?」
と考えていたと思います。
でもそのときは、違いました。
ああ、この関係はその程度なんだな。
でも、その程度でもいいじゃないか。
相手の態度は、僕の価値を示したわけではありません。
ただ、関係性の距離感が表に出ただけです。
世の中には、
・深い関係
・浅い関係
・すれ違うだけの関係
・名前も知らない関係
が混在しています。
どれかが正しくて、どれかが間違い、という話ではありません。
「そういう関係もある」と認めるだけで、人はずいぶん楽になります。
欠乏学の視点から見る「重要性」
ここで、欠乏学の視点を入れます。
「重要でありたい」という欲求は、重要性の欠乏から生まれます。
欠乏しているから、求める。
求めるから、得られないと苦しくなる。
しかし、ここで逆のことが起きます。
重要性が欠乏していることを、「そういうものだ」と受け入れた瞬間、
人は重要さから自由になります。
重要でなくても生きていい。
重要でなくても存在していい。
この認知転換が起きると、承認欲求は人生のハンドルを握らなくなります。
まとめ
私もあなたも、重要な存在ではありません。
世界は、私たちを特別扱いしません。
でも、それは価値がないという意味ではありません。
ただ、そういう構造だというだけです。
重要であろうとするのをやめたとき、人はようやく、自分の人生を自分のものとして扱えるようになります。
誰かに必要とされなくてもいい。
歓迎されなくてもいい。
どうでもいい存在でもいい。
そのうえで、どう生きるかを選べばいい。
それが、欠乏学の立場から見た「自由」の正体です。
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