
「もっと自分を好きにならなきゃ」
「ポジティブでいなきゃ」
「自己肯定感を高めれば、人生はうまくいくはずだ」
そんな言葉を信じて頑張ってきたのに、なぜか苦しい。
前向きな言葉を使えば使うほど、どこか自分から離れていく感覚がある。
それでも止まれない。
止まったら、ダメな自分が露呈してしまう気がするから。
きっと、あなたも一度はこんな経験をしたことがあるはずです。
実は、僕自身がまさにそうでした。
この記事では、
「なぜ前向きになろうとすると苦しくなるのか」
「なぜ自己肯定感を高めようとして空回りするのか」
そして「どうすれば、本当に楽な場所から人生を生き直せるのか」を、欠乏学という視点から丁寧に解きほぐしていきます。
- 前向きでいようとするほど、なぜ疲れるのか
- 欠乏感は、あなたの敵ではない
- 僕自身が、欠乏を拒絶していた話
- マイナスとは、欠乏感があることではない
- ゼロ地点とは、欠乏感を受け入れた場所
- ゼロから先にしか、愛は生まれない
- なぜ、ゼロから出ないとプラスに行けないのか
- 綺麗な自分を作らなくていい
- まとめ
前向きでいようとするほど、なぜ疲れるのか
多くの人は、苦しさを感じたときにこう考えます。
「もっと自分を好きになれればいい」
「ちゃんと愛せる人間にならなきゃいけない」
「この弱さを克服しなきゃ」
一見、正しそうに聞こえます。
でも、この思考の裏側には、ある前提が隠れています。
それは、
「今の自分はダメだ」
「この状態のままでは価値がない」
という前提です。
つまり、前向きであろうとする行為そのものが、自分への否定から始まっている。
これでは、どれだけポジティブな言葉を重ねても、心が楽になるはずがありません。
欠乏感は、あなたの敵ではない
ここで欠乏学の視点を入れます。
欠乏学では、不安・寂しさ・承認欲求・愛されたい気持ちといったものを、「なくすべき欠点」だとは考えません。
それらはすべて、人が生きるために備わった欠乏感が表に現れたものです。
欠乏感とは、何かが足りないときに鳴るアラームであり、あなたを壊すものではなく、守ろうとする仕組みです。
問題なのは、欠乏感があることではありません。
本当の問題は、欠乏感を感じている自分を、ダサい・未熟だと切り捨てることです。
僕自身が、欠乏を拒絶していた話
僕は以前、「愛されたい」という気持ちがとても強い人間でした。
誰かに好かれると、それだけで相手を好きになっていた。
でも同時に、そんな自分を心のどこかで軽蔑していました。
「愛されたがっている自分はダサい」
「そんな自分を受け入れちゃいけない」
だから、表向きは余裕のあるふりをして、内側では必死に承認を求める。
今振り返ると、あれは欠乏感そのものよりも、欠乏感を否定し続けていた状態だったと思います。
この状態こそが、メンタルの「マイナス」です。
マイナスとは、欠乏感があることではない
欠乏学では、状態をこう整理します。
欠乏感があること自体は、マイナスではありません。
マイナスとは、「欠乏感を感じている自分を許せていない状態」です。
寂しさを感じる自分を否定する。
愛されたいと思う自分を恥じる。
弱さを持つ自分を排除しようとする。
この内的な戦いが、人を静かに、でも確実に消耗させていきます。
ゼロ地点とは、欠乏感を受け入れた場所
僕が変わったきっかけは、とても静かなものでした。
恋人を求めて、心の穴を埋めようとしていたあるとき、ふとこう思ったんです。
「別に、今恋人がいなくても、もう周囲には受け入れられているな」
その瞬間、「じゃあ、無理に恋人を作らなくてもいいか」と自然に思えました。
欠乏を埋めたわけでも、克服したわけでもない。
ただ、「欠乏があっても、ここにいていい」と許した感覚でした。
これが、欠乏学でいうゼロ地点です。
ゼロから先にしか、愛は生まれない
ゼロ地点に立つと、人生のエネルギーが変わります。
以前は、愛すること=満たしてもらうことでした。
でも今は違います。
愛とは、世界に対して能動的に関心を向ける思考活動。
自分を満たすためではなく、他者を満たすことに喜びを感じる。
そこには、焦りも、渇望も、苦しさもありません。
とても静かで、軽くて、続いていくエネルギーです。
なぜ、ゼロから出ないとプラスに行けないのか
欠乏を受け入れていない状態で愛そうとすると、愛はどうしても取引になります。
「これだけ尽くしたんだから」
「これだけ我慢したんだから」
でも、欠乏を受容したあとに生まれる愛は違います。
与えること自体が喜びになる。
だからこそ、
マイナス:欠乏感を拒絶している状態
ゼロ:欠乏感を受容している状態
プラス:愛
という構造が成立するのです。
綺麗な自分を作らなくていい
最後に、この記事で一番伝えたいことを置いておきます。
苦しみからあなたを救うのは、綺麗な自分を作ることではありません。
弱さがあること、汚い感情があること、満たされたいと思ってしまうこと。
それらを「ある」と認め、そんな自分を許すところから、すべては始まります。
まとめ
前向きでいようとして苦しいなら、それはあなたが間違っているからではありません。
順番が違うだけ。
欠乏学は、マイナスを消す学問ではなく、ゼロに戻るための学問です。
そして、ゼロに立った人だけが、愛というプラスに出発できます。
もし今、疲れているなら。
まずは前を向かなくていい。
自分を肯定しなくてもいい。
ただ、欠乏を抱えたままの自分を、静かに許してあげてください。
そこが、すべての始まりです。
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