
僕たちは人生の中で、つい「誰かのせい」にしてしまう瞬間があります。
仕事がうまくいかない、恋愛でうまくいかない、家庭の問題や経済状況。
その原因を他人や環境に押し付けることで、責任から逃れられるように感じます。
実際、僕自身もその経験があります。
家庭が貧しかったことを理由に、大学受験から逃げたことがあるのです。
そのときは楽でした。
「自分が悪いわけではない」と思えることで、自分を守る鎧を手に入れたような気がしました。
しかし、長い目で見れば、その鎧は自分自身の成長を妨げるものでした。
逃げた自分を認められないままでは、人生も前に進めなかったのです。
この記事では、なぜ「誰かのせい」にすることが楽でありながら危険なのか、そしてその考え方から抜け出す方法について、僕の実体験を交えながら詳しく解説していきます。
誰かのせいにすることは努力の免罪符
誰かのせいにすることは、一見すると安心できる行為です。
「自分は悪くない」と思えることで、心理的な負担は一時的に軽くなります。
心理学の観点からも、これは「防衛機制」と呼ばれる人間の自然な反応で、自己防衛のために働きます。
例えば、僕の場合、大学受験に挑戦しなかった理由を家庭の経済状況のせいにしました。
「お金がないから仕方がない」と思えば、自分を責めずに済みましたから、そのときは心の安定を保てたのです。
しかし、これはあくまで「一時的な安心」でしかありません。
長い目で見ると、自分の行動に責任を持たないことは、自分の人生の舵を手放すことと同義なのです。
努力の免罪符としての「誰かのせい」は、確かにその場では楽ですが、自分を成長させる機会を奪います。
人生を前に進めたいのであれば、まず自分の選択や行動を自分で認めることが必要です。
誰かのせいにしていると人生は停滞する
誰かのせいにしている状態では、常に外的要因に目が向きます。
環境や他人のせいにしている限り、自分の内面や行動を振り返ることはできません。
その結果、人生は停滞します。
例えば、仕事で失敗したとき、「上司の指示が悪かった」「チームのサポートが不十分だった」と思うのは自然なことです。
しかし、それが続くと、自分自身がどう改善できるかを考えなくなります。
結果として、同じような失敗を繰り返すことになります。
僕自身も、大学受験を逃げたあとの何年間も、ずっと自分を責めることなく、外的要因のせいにしていました。
その間、挑戦することも学ぶことも避けていたため、成長は止まったまま。
自分の人生が前に進まないことを痛感したのは、ようやく「逃げた自分」を認める勇気を持ったときでした。
誰かのせいから抜け出す具体的なステップ
では、どうすれば「誰かのせい」にする習慣から抜け出せるのでしょうか。
僕が実践して効果を感じた方法を、具体的なステップとして紹介します。
1. 自分の感情に正直になる
まず、自分がどんな感情を抱えているのかを認めることが大切です。
怒りや不満、悔しさ。
これらを「他人や環境のせい」にしてしまう前に、自分自身の感情として受け止めることが第一歩です。
例えば、仕事で失敗したときに「上司が悪い」と思う前に、「悔しい」という自分の感情をまず認めるのです。
感情を認めることで、次に自分が何を改善できるかに目を向けやすくなります。
2. 言い訳を紙に書き出す
次に、自分がつい言い訳にしてしまう理由を書き出しましょう。
「お金がないから」「時間がなかったから」などです。
書き出すことで、無意識に使っている言い訳を可視化できます。
僕の場合は、「家庭が貧しかったから大学受験を諦めた」という言い訳を紙に書き出しました。
その作業だけでも、自分が逃げていた理由を客観的に見つめるきっかけになりました。
3. 自分の選択として受け入れる
言い訳を認めたら、それを自分の選択として受け入れます。
「あのときの僕は、お金がない中で大学受験から逃げることを選んだ」と自分で言える状態です。
重要なのは、責めるのではなく、ただ受け入れることです。
受け入れることで初めて、自分の行動に責任を持つ準備が整います。
4. 次の行動に目を向ける
自分の選択を受け入れたら、次は未来に向けた行動を考えます。
過去を変えることはできませんが、未来は変えられます。
例えば、大学受験から逃げた自分を受け入れた僕は、社会人になってから新しい学びや挑戦に目を向けることができました。
「逃げたことがあったけれど、今の自分は変われる」という感覚が、行動の原動力になったのです。
誰かのせいにしない人生のメリット
誰かのせいにしない人生には、次のようなメリットがあります。
-
自己成長が加速する
自分の行動に責任を持つことで、改善点が明確になり、成長が加速します。 -
精神的に自由になる
「他人のせいにしてしまう」思考から解放されると、心が軽くなります。外的要因に振り回されず、自分の人生を自分で舵取りできるようになります。 -
人間関係が改善する
他人のせいにする習慣が減ると、相手との関係も自然に良くなります。責任を押し付けることがなくなり、信頼関係が築きやすくなるのです。
まとめ
僕たちはつい、楽な方法を選びたくなります。
誰かのせいにすることは、その楽さの象徴ですが、その楽さは一時的で、長期的には自分の成長や自由を奪います。
大切なのは、過去の自分を責めるのではなく、まずは認めること。
そして、自分の選択として受け入れ、未来に向けて行動することです。
僕自身も、大学受験から逃げた過去を受け入れることで、初めて人生を前に進めるようになりました。
逃げた自分を認めるのは勇気がいりますが、それは同時に人生を自分の手に取り戻す第一歩になるのです。
誰かのせいにする人生から抜け出した先には、自由で責任ある自分自身が待っています。
その一歩を、今日から踏み出してみませんか。
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