なぜ性格がいい人はモテるのか【欠乏学的モテ理論】

恋愛において「モテる人」と「そうでない人」の違いは、よく見た目や条件で語られます。

確かに美男美女や高収入の人は注目を集めやすく、第一印象で魅力を感じられることは少なくありません。

しかし、実際に長く愛される、つまり「本当にモテる人」は見た目だけでは説明できない要素を持っています。

僕はその要素こそ「性格の良さ」だと考えています。

しかも、これは単なる感覚的な話ではなく、心理学的、さらに欠乏学的な観点からも理屈として説明可能なのです。

 

 

 

人が価値を感じる2種類の条件

まず前提として、人が何かに価値を感じる瞬間には大きく分けて二つの条件があります。

1つ目は、「不便・不足を満たすもの」です。

簡単に言えば、相手の欠乏感を癒やすものです。

お腹が空いたときにご飯をくれる人、安全な環境を提供してくれる人、孤独を癒やしてくれる人や自分を認めてくれる人に価値を感じるのは誰もが経験することだと思います。

欠乏学的に言えば、これらは「生理的欲求」「安全の欲求」「所属・愛の欲求」「承認欲求」と対応しており、欠乏感を満たす人には自然と価値が生まれます。

 

2つ目は、「感情を動かすもの」です。

驚き、感動、美しさ、ユーモアなど、感情を揺さぶる刺激は瞬間的に価値を生みます。

例えば初対面で美しい人を見てドキドキしたり、予想外の行動で笑ったりするのはこの典型です。

 

しかし、感情には慣れがあり、何度も経験するとその刺激は次第に「普通」になってしまいます。

美人と何年も一緒にいると、最初はドキドキした心もやがて慣れ、感情が大きく揺れなくなるのはそのためなのです。

外見の魅力と内面の魅力

ここで恋愛における「外見」と「内面」の違いを考えてみます。

外見の魅力は感情を動かす刺激の代表例です。

確かに初対面では強く心を揺さぶり、注目を集めることができますが、前述のように感情は順応するため、時間が経つとその価値は薄れてしまいます。

いわば外見は「一時的なモテ」の材料であり、長期的に人を惹きつけ続ける力は限定的です。

 

一方で性格の魅力は、欠乏感を満たす力があります。

思いやりや誠実さ、相手を受け入れる姿勢は、孤独や不安、自己価値感の不足を癒やすため、感情の順応に左右されにくく、持続的な価値を生みます。

例えば、友人として頼れる人、相談すると安心できる人、努力や成果を素直に認めてくれる人は、見た目以上に長く必要とされる存在です。

欠乏学的に見る「性格がいい人がモテる理由」

欠乏学の視点から整理すると、性格がいい人は「他者の欠乏を刺激せず、癒やす存在」であることがモテる理由になります。

具体的には次のような作用が働いています。

  • 所属・愛の欲求を満たす
    ありのままの相手を受け入れることで「この人と一緒にいると孤独じゃない」と思わせることができます。思いやりや気遣いは、まさにこの欠乏を解消します。

  • 承認欲求を満たす
    自分の価値を認めてもらう感覚は、承認欲求の充足につながります。些細な努力を見て褒めてくれる、意見を尊重してくれる、そんな行動は「自分は必要とされている」という安心感を生みます。

つまり、性格がいい人は「相手の欠乏感を癒やす能力を持つ存在」として自然に必要とされ、結果的にモテるのです。

感情順応と恋愛の賞味期限

さらに深掘りすると、恋愛においては「感情の順応(事象順応)」が大きな役割を果たします。

感情は「普通と違う」ときに大きく揺れるため、何度も経験すると慣れてしまい、刺激としての価値は減っていきます。

 

例えば、美人と付き合い始めた時はドキドキしていたとしても、日常になればその感情は徐々に平常になります。

逆に性格の良さは、欠乏感を満たす関わりであり、日常化しても価値が消えません。

これが、外見だけでモテる人と性格でモテる人の差です。

外見の価値は時間とともに減衰しますが、性格の価値は長く持続するのです。

実生活での具体例

ここで具体例を考えてみましょう。

  • ケース1:外見重視のアプローチ
    佐藤さんはイケメンでスタイルも良く、初対面では女性から注目を集めます。しかし、性格に癖があり、相手の話を聞かない、自分中心の態度をとることが多いと、付き合いが長くなるにつれ恋人は不満を抱くようになります。刺激はあったものの、欠乏を満たす力が弱いため、関係は長続きしにくくなります。

  • ケース2:性格重視のアプローチ
    鈴木さんは平均的な外見ですが、誠実で思いやりがあり、相手の話をしっかり聞き、日常の小さな努力を認めます。結果として恋人は安心感を覚え、長期的に関係を続けやすくなります。外見の刺激は初めは控えめでも、欠乏を満たす力が長期的な価値を生みます。

欠乏学的モテ理論のまとめ

ここまでの内容を整理すると、欠乏学的モテ理論は以下のようにまとめられます。

  1. 人が価値を感じるのは「欠乏を満たすもの」と「感情を動かすもの」の2種類

  2. 外見や刺激は感情を動かすが、順応により価値は減衰する

  3. 性格の良さは欠乏を癒やす力があり、持続的に価値を提供できる

  4. 性格がいい人は他者の欠乏を刺激せずに癒やすため、自然とモテる

  5. 恋愛の賞味期限は感情順応で説明できる。持続的に愛されるには欠乏を満たす関係性が重要

要するに、外見で惹かれるのは一瞬の感情、性格で惹かれるのは心の満足。
恋愛で長く愛される人とは、欠乏を癒やし、安心と承認を提供できる人なのです。

 

 

 

まとめ

僕自身も日常でこの理論を意識することで、人間関係が変わりました。

外見だけで相手を評価することが減り、相手の欠乏感に目を向けるようになったのです。

その結果、恋愛だけでなく友人関係や職場での信頼関係も深まりました。

 

読者の皆さんに伝えたいことは、恋愛でモテたいのであれば、まず自分の性格を磨くことです。

具体的には以下の点を意識してみてください。

  • 相手の話をしっかり聞く

  • 小さな努力や成果を認める

  • 誠実さを大切にし、安心感を提供する

  • 自分の欠乏を相手に押し付けない

外見や刺激だけに頼るのではなく、欠乏を癒やす関係性を作ることで、長期的にモテる人になることができるでしょう。

 

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