
今日は少し挑戦的なテーマについて書いてみたいと思います。
人間関係や恋愛、仕事、友人関係など、どの場面でも「愛」や「関心」は欠かせません。
けれども、人によってその表現や能力には大きな違いがあります。
僕は心理学的な観点から、人間を大きく3種類の「愛の形式」で分類できると考えています。
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愛のある人間
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愛のあるフリができる人間
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愛のあるフリができない人間
今回はこの3タイプについて、特徴や社会での生き方、そして「より良い自分になるための考え方」を詳しく解説していきます。
- 愛のある人間とは?
- 愛のあるフリができる人間とは?
- 愛のあるフリができない人間=社会不適合?
- 社会で生きるということは「愛を纏って」生きるということ
- 目指すべきは「愛のある人間」
- 愛のあるフリからフリではない方向にシフトするための考え方
- まとめ
愛のある人間とは?
まず、最初のタイプは「愛のある人間」です。
愛のある人間は、他者への関心や思いやりが自然に湧き、無理をせずとも愛を表現できます。
言い換えると、自己と他者の間に自然な関心の循環がある状態です。
特徴
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無理に演技をしなくても、行動や言葉に愛情が滲み出る
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欠乏感に左右されにくく、安定した人間関係を築ける
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自己受容が進んでおり、他者への依存や承認欲求が比較的少ない
例えば、職場で誰かが困っていると自然に手を差し伸べる、友人の話を心から聞ける、恋人に対しても素直に愛情を表現できる、といった具合です。
欠乏学の視点で見ると、愛のある人は深層的欠乏感(認められたい欲求や愛されたい欲求)を癒しつつ生きている人とも言えます。
自己承認や自己受容が進んでいるため、他者への愛が演技ではなく、自然な表現として現れるのです。
愛のあるフリができる人間とは?
次に、「愛のあるフリができる人間」です。
こちらは、愛が必ずしも本質的にあるわけではありませんが、社会的スキルとして愛情表現の演技が可能な人を指します。
社会で生きる上で最も多く見られるタイプです。
特徴
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自分の内面の感情と関係なく、他者に愛情を示せる
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社会適応能力が高く、人間関係をスムーズに築ける
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本当の共感や自己受容は未成熟な場合もある
たとえば、営業や接客業で常に笑顔を絶やさない人、友人や同僚に気配りを忘れない人などが該当します。
社会で生きるためには、この「愛のフリ」が必要不可欠なのです。
しかし、このタイプには注意点もあります。
それは、自分を偽っている分、心に疲れやストレスが溜まりやすいということです。
欠乏学の視点で言うと、これはその場しのぎの自己適正化であり、自分が人を愛せない未成熟な段階であるという事実に目を向けることができていないということになります。
愛のあるフリができない人間=社会不適合?
最後に、「愛のあるフリができない人間」です。
このタイプは、愛情表現も演技も苦手で、他者に関心を示すこと自体が難しい人を指します。
自己受容が進んでおらず、欠乏感に飲み込まれている状態と言えるでしょう。
特徴
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他者への関心や愛情を表現することに抵抗がある
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社会適応が難しく、孤立や摩擦を招きやすい
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自己否定感や不安が強く、演技としての愛も示せない
社会的には、このタイプが「社会不適合」と呼ばれることが多いです。
学校や職場、恋愛の場面でうまく関わることができず、孤独やストレスを抱えやすくなります。
社会で生きるということは「愛を纏って」生きるということ
ここで重要なのは、社会で生きるということは、基本的に「愛のある人間」か「愛のあるフリができる人間」として生きることを意味するという点です。
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「愛のある人間」は自然体で生きられる
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「愛のあるフリができる人間」は演技を通して社会適応する
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「愛のあるフリができない人間」は社会適応が困難になりやすい
つまり、3の段階のままでは社会でうまく生きられないという現実があります。
だからこそ、社会で生きるためには愛のフリを学ぶことが必須です。
しかし、2はあくまで「演技」です。
そのため、長期的には心の負担や疲労を感じやすくなります。
表面的にはうまくやれていても、自己と表現の乖離がストレスとなるのです。
目指すべきは「愛のある人間」
だからこそ僕は、「愛のあるフリができる人間」で生きることは一時的な戦略として捉え、最終的には愛のある人間になることが大切だと考えています。
愛のある人間を目指すメリットは明確です。
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自己受容が進み、深層的欠乏感が癒される
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他者への愛の表現が自然体になり、人間関係が安定する
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演技としてではなく、自己表現として生きられる
社会適応だけでなく、心の安定や幸福感を手に入れるためには、愛のある人間へのシフトが不可欠なのです。
愛のあるフリからフリではない方向にシフトするための考え方
では、どうすれば「愛のあるフリができる人間」から「愛のある人間」にシフトできるのでしょうか。ポイントは3つあります。
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自己受容を深める
- 自分の欠点や弱さを認める
- 自分を偽る必要がない状態を作る -
他者への関心を育てる
- 形だけの愛ではなく、相手を理解しようとする意識を持つ
- 自分の感情と相手の感情の両方を尊重する -
演技から自然体へ
- 「こう振る舞えば社会に適応できる」という演技を徐々に減らす
- 自分の内面と外の行動を一致させる練習をする
このプロセスを通じて、単なる社会適応から心地よい自己表現に変わります。
そして結果として、他者からも自然に愛を返されるようになるのです。
まとめ
人間は大きく3タイプに分けられます。
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愛のある人間
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愛のあるフリができる人間
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愛のあるフリができない人間(=社会不適合)
社会で生きるためには、少なくとも愛があるフリをして生きる能力が必要です。
しかし、長期的に幸せでいるためには、自己と他者を受け入れ、自然体で愛を表現できる愛のある人間の段階を目指すことが最も大切です。
愛のある人間になることは、自己受容や深層的欠乏感の癒しと直結しています。
表面的な愛の演技に頼らず、自分も他者も尊重できる関係を築くことで、人生はより豊かに、そして自由になるのです。
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