前回の記事では、過去を受け入れる方法についてお話ししました。
過去を受け入れる重要性も含めてお伝え出来たかと思いますが、今回は第二弾として、現在を受け入れる方法についてお話していこうと思います。
過去を受け入れることももちろん大切なのだけど、僕たちが生きるのは常に「今」。
現在を受け入れられないと、結局苦しみはついて回ってしまいます。
なので今回の記事を通して、今をどう受け入れていければいいのかを考えるきっかけにしてもらえればと思いますので、最後までご覧くださいね。
現在を受け入れる
どうして現在を受け入れていくことが大切なのでしょう。
それは、現在を受け入れることで「今あるもの」に目を向けられる視力を養うことができるようになるからです。
人はしばしば、過去の後悔や未来への不安に意識を奪われ、「いまここ」の中にある静かな充足や豊かさに気づけなくなっています。
現在を受け入れることで、欠けた部分や理想とのギャップに目を奪われるのではなく、「すでにあるもの」に目を向け直すことができるようになるのです。
それは、あなた自身を支えてくれている人、今日やり遂げたこと、小さな成長や選択
など、見落とされがちな価値を再発見する力とも言えます。
さらには、「まだ途中である自分」と共に歩む力を育むということでもあります。
当たり前のことですが、今の自分は完成形ではありません。
そんな自分が、できていないこと、揺れている感情、不確かな選択など、そうしたものすべてを無理に克服しようとするのではなく、「いまのままでも生きていける」という前提で受け入れることが大切なのです。
これにより、「変わらなければダメ」という焦りではなく、変化を育むための安心した土壌が育ちます。
「未完成のまま存在していい」という許可が、自分に変化の余地を与えてくれるのです。
そして、「感情」と「行動」を一致させる力も、現在を受け入れていくことで育てることができます。
今の自分を受け入れられていないと、感情を無視して行動したり、逆に感情に振り回されて何もできなかったりします。
現在を受け入れるとは、今この瞬間に湧いている感情に丁寧に耳を傾け、それに合った選択や行動を選ぶこと。
疲れていれば休み、悲しければ泣き、喜びがあれば味わう。
その連続が、自分の感情と行動が一致した生き方につながり、「私はこれでいい」という確信を育みます。
それが、過去の癒しや未来の覚悟とも自然につながっていくのです。
現在を受け入れるワーク
では早速、現在を受け入れるワークに取り組んでみましょう。
今に感じている「感じたくない感情」と直面するワークになるので、決して無理はせず、自分のペースで取り組んでくださいね。
①今の生活・状況で、心が動いている出来事は?
仕事、人間関係、自分の課題など、最近のことから選んでください。
(例:「恋人と上手くいっていないなど」)
②-A 今、強く感じている感情を言語化しましょう。
その出来事に対して感じている感情はどんな感情か、自分の言葉で良いので言語化してみましょう。
例:「苛立ち」「疲労感」「焦り」「虚しさ」など
②-B なぜその感情が湧いてきているのか?を掘ってみましょう。
感情の裏にある「欲求(~したい、~されたかった)」に注目します。
例:「愛されたい」「認められたい」「自分の価値を感じたい」
②-C その感情に共感しましょう。
→「その感情を抱えている自分を、責めずに見てあげられるか?」
あなたの抱えている感情が、どれだけ幼稚であったとしても、それでもその感情に居場所を与え「それでもいいんだよ」と寄り添ってあげることが大切です。
③‐A 現実に対してどんな解釈をしていますか?
→ 例:「自分は無力だ」「まだ足りていない」「誰にも理解されていない」
自分に感じているネガティブな解釈を、そのまま掘り起こしてあげましょう。
大切なのは、飾らずにそのまま拾い集めてあげることです。
③‐B それは本当でしょうか?他の可能性はありますか?
→「それが真実ではなく、自分の感じ方の『癖』かもしれない」
可能性の話として、自分の解釈が必ずしも正しいとは限りません。
自分の感じ方以外の視点で観たときに、別の解釈はできないか考えてみましょう。
③‐C 今の自分にとって有効な、新しい視点を探しましょう。
→「欠けているように見えても、今の自分だからこそできることは?」
仮に欠けていたとして、そんな自分だからこそできることはないか、考えてみましょう。
欠けているからといって全てを諦めてしまうのではなく、そんな自分でもできることがあるという方向に目を向けるのです。
今抱えている問題も、しっかりと自分と向き合えば解決することはできますし、未解決の問題として残すこともなくなります。
目の前にあるときにしっかりと解消できるよう、現在の自分を受容できるよう意識して生きることが大切ですよ。
まとめ
過去を受け入れることが「過去に囚われないため」の一歩だったように、現在を受け入れることは「今を生きる」ための大切な一歩です。
私たちは、完璧な状態ではなく「未完成なまま」日々を歩んでいます。
感情を否定せず、できない自分を責めず、今この瞬間の自分に静かに寄り添うこと。
その優しさが、自己否定から自由になる力となり、未来への小さな希望につながっていくのです。
どうか、今日という一日を、ありのままの自分と共に過ごしてあげてくださいね。
次回は、「未来の自分を受け入れる」ワークをご紹介していきます。
今ここにいる自分をどう受け入れ、肯定していくか。ぜひ引き続き読んでみてくださいね。