誰かにお願いされると断れなくて、キャパオーバーなのに抱え込んでしまったり。
「全然大丈夫です」って自分に嘘ついてでも周りとの関係を大切にしてしまって、結果自分を大切にできていなかったり。
頼まれごとを断れずにすべてを引き受けてしまう人というのは、どこかでいっぱいになってしまって苦しくなってしまうもの。
本当は断りたいのに、どうしてかその場になると引き受けてしまうのであれば、自分と向き合いながらその原因を調べてみても良いのではないかなと思います。
さて、今回の記事ではそんな「頼まれごとを断れない人」に向けた、あなたがあなたを理解するための記事となっております。
少しでもこの記事があなたのためになるよう書きますので、ぜひ最後までご覧ください。
あなたは耐え忍んできた
頼まれごとを断らずに引き受けてきたということは、常に他人の期待に応え続けてきたということでもあります。
それがどれだけしんどくて、エネルギーが必要なものであるかは、元々断れない人間だった僕にはすごく分かることです。
常に自分を偽って、嫌な気持ちも全て押し殺して、とにかく相手のために生き続けてきた。
あなたは耐え忍ぶ努力を積み上げてきていたのです。
その努力の過程に本当の自分は存在しなかった。
本当の自分は全て不満と一緒に飲み込んで、なかったことにしていた。
そうすると「○○さんっていい人ね」って言われるようになって、さらにその他人からの評価に答えるべく、わがままな自分、相手と意見の違う自分を抑えるような人生を送ってきたのではないでしょうか。
自分では努力とは思っていないかもしれませんが、それがいかにすさまじい努力であるのかを、僕はあなたに理解してほしいと思います。
どうして断れないのか
どうして断りたくても断れないのでしょうか。
断りたいのに断らないということは、断るという行為に何かしらのデメリットを感じるから断らないんですよね。
断ることで起こる何かをあなたは恐れている。
だから本当の自分を押し殺してまで他人の期待に応えようとしているのではないでしょうか。
だとしたら、あなたは何を恐れているのでしょう。
断ることで、一体何が起こるというのでしょう。
もしかしたら、断ったら人間関係が悪化するかもと感じているのかもしれません。
もしかしたら、断ることで相手を傷つけてしまうかもと感じているのかもしれません。
こういった理由は、なんとなく心当たりがある人は多いのではないかと思います。
でも、そう感じる自分を否定はしないで欲しいのです。
僕たちはどうしてもデメリットを避けたいと思います。
だから断るという行為がデメリットを生む以上、どうしたって断ることを避けてしまうのは至極当然なことなのです。
断れない僕たちの生き方
断ることを恐れて断れない僕たちはどのように生きればいいのでしょうか。
一生断らずに生きろというのは難しい。
出来ることなら断れるようになりたい。
もしそう感じているのであれば、まずは失うことに対する覚悟を決めることが大切なのかなと思います。
あなたは断った結果何かを失うと思い、それを恐れて断れずにいる。
だとしたら、まずはその恐れているものが何かを理解したうえで、それを失う覚悟を決めることが重要なのではないでしょうか。
大切なのは、それを失っても尚、自分を大切にするという覚悟を決めること。
勿論周りが大切なのは承知の上で、それでも世界で誰よりも自分を大切にしようと心に誓うことが大切なのです。
失うことを恐れないでください。
失うことを恐れるほどそれが大切だと思えることは素晴らしいことかもしれませんが、それはあなた自身を蔑ろにしてまで大切にするものではありません。
本当にあなたにとって重要な存在なのであれば、あなたが失うことを恐れずに自分を優先しても、変わらずあなたのそばにいてくれるものです。
逆に、あなたが自分を捻じ曲げてまで他人に迎合している限り、あなたの周りにはあなたを都合よく扱うような人間が溢れかえってしまうもの。
自分を大切にすることで、結果的に周りもあなたを大切にしてくれるのです。
さて、ここでもう少し自分を見つめ直せるようワークを用意してみました。
以下の内省ワークを通して、自分の恐れに目を向けてみましょう。
自分を大切にするために内省ワーク
「なぜ私は断れないのか?」を見つめ直す5つの問い
Step1. あなたの「NO」を封じているものは何ですか?
まずは、最近「本当は断りたかったのに断った」出来事を思い出してください。
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どんな頼まれごとでしたか?
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どんな気持ちでしたか?
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なぜ断らずに受け入れましたか?
自由記述:
(例:職場で急な仕事を頼まれた/断ったら評価が下がりそうだった)
Step2. 「断ることで起こるのが怖いこと」を言語化してみよう
あなたが断ることで何を恐れているのかを探ってみましょう。
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人間関係が壊れる?
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嫌われる?
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失望される?
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自分の価値がなくなる?
自由記述:
(例:嫌われるのが怖かった/職場で空気が悪くなると思った)
Step3. それは本当に「失いたくないもの」ですか?
Step2で出てきた「恐れ」をよく見つめて、それが本当にあなたにとって必要なものかを問い直してみましょう。
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それを守るために、あなたは何を犠牲にしていますか?
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その人間関係は、あなたが無理をしてまで守る価値がありますか?
自由記述:
(例:自分の休息時間を削ってまで守る必要があるのか疑問に感じた)
Step4. 自分の本音を言語化しよう
「断りたい」「疲れている」「自分を大切にしたい」など、あなたの本当の気持ちをそのまま書き出してください。
自由記述:
(例:もう無理したくない/もっと安心したい)
Step5. 小さな「NO」の練習をしてみよう
次に同じような場面がきたら、どんなふうに断ることができそうか? を考えてみましょう。ポイントは「丁寧に、でも自分を守るように」。
自由記述(セリフ練習):
(例:ごめんなさい、その日は難しいです。でも他の形でお手伝いできるか考えてみますね。)
最後に、自分への宣言
このワークを通して感じたこと、これからの自分への約束を書いてみましょう。
例文テンプレート:
「私は、○○を恐れていたけれど、それよりも自分の○○を大切にしたい。これからは○○という気持ちも、ちゃんと尊重して生きていきます。」
まとめ
どうしたって他人の頼みを断るのは気が引けます。
ですが、相手のお願いを断るということは、別に相手に対して嫌いと伝えるわけではないのです。
あくまで自分がその頼みごとに応えられるかどうか伝えるだけ。
そんなに大きく怯える必要はないのです。
改めて自分の恐れを理解してNOが言えるようになったとき、あなたは心理的に成長したと言えるのではないでしょうか。