あなたは今、現実の自分を受け入れられないでいる。
特別すごい訳でもなく。
何かが秀でている訳でもなく。
ダメで、弱くて、情けなくて、どうしようもない。
そんな自分だから到底受け入れることなんてできないんですよね。
僕も同じように感じていた過去があるので気持ちは分かります。
今の自分ではいけないという強い思い込みが、あなたを苦しめているんです。
でも、前に進むにはその思い込みを捨てなければいけません。
それがある限り、あなたは前に進むことはできないのです。
だから今日はあなたに「過去に贈った自分への言葉」を贈りたいと思います。
この言葉たちが何か一つでも、あなたを受け入れるきっかけになることを信じています。
自分は頑張ってきた
人生ツラいことばかりだ。
どれだけ頑張っても自分の思い描く理想に手が届くことはなく。
あのはるか遠くに見える「在りたい自分」を見ては、そうではない現実とのギャップに心がすり減っていっている。
なぜ自分はこうもちっぽけなのだろうか。
どうして、みんなのように当たり前になれないのだろうか。
僕は当たり前になれない自分が、とても恥ずかしかった。
でも、そんな当たり前になれない自分がなんの努力もせずに生きてきたのかと言えば違うと思う。
持ち得るエネルギーを何にも使わず生きてきたのかと言えば、そうではないと言える。
僕はただ生きるために、この世界を生き延びるためにエネルギーを使ってきたのだ。
僕にとって世界は敵であった。
味方など誰もいなかったのだ。
心を許せる家族も、友人も、パートナーも、誰一人としていなかった。
安心して暮らせるシェルターを、僕は持っていなかったのだ。
そんな世界で、周りが敵だらけの世界で生きることは、非常にエネルギーを使う。
自分の身を守るためだけにエネルギーは浪費され、他に回す余裕なんてものはなかった。
紛争地帯で生きてきたようなものだ。
日夜銃撃戦が行われ、気を抜けば命に直結してしまうようなそんな世界で、僕は何年も生きてきたのだ。
どうして成長することができようか。
どうして自分の心に従って喜びを追求することができようか。
地獄を生き抜くということは、ただ目の前の恐怖から逃げ続けることしかできないということである。
命からがら、死から逃げ抜いてきたのである。
僕は努力をしてきている。
何も残していないから努力をしていないように見えるけど、それは違う。
命を守るために、敵だらけの世界を何年も生き抜いてきているのだ。
これが努力ではなくて何になるというのだ。
戦い抜いてきたのである。
地獄のような紛争地帯を、孤独なまま、必死に走り抜けてきたのである。
もちろん紛争地帯に生まれていない人もいるだろう。
安全な場所に生まれ落ちて、自分の成長に集中できた人もいるだろう。
だから他に目を向ければ差が生まれていて当然だ。
僕が自分を守ることに必死だった期間に、彼らは成長することに時間を割けていたのだから。
そもそも条件が違うのだ。
僕と周りの世界の人では全く条件が異なっている。
だから比べたってしょうがないのだ。
別に自分の努力が足りないとか、そういう話ではない。
そもそも、努力の方向性が全く違ったのだ。
自分だって頑張ってきているじゃないか。
地獄に生まれ落ちたという不利を背負っているのにも関わず、今日という日まで生き抜いてきたということは、それだけで価値のあることなのだ。
確かにダメな人間かもしれない。
ちっぽけな人間かもしれない。
どうしようもないほど魅力のない人間かもしれない。
だとしてもだ。
だとしても生き永らえたことの裏に、地獄を歩き続けたという努力が隠れていることを僕だけは忘れてはいけない。
その努力を知っているのは僕だけなのだから、せめて僕だけは、その努力を認めてあげないといけないと思う。
地獄を生き抜くことは当たり前のことじゃない。
紛争地帯で、孤独に何十年も生き抜いてきたことは、胸を張って誇っていいほどの偉業なのだ。
僕は何も頑張れていない人間じゃない。
努力のできない人間じゃない。
頑張ってきてるんだよ。
ただ、生きることにすべてのエネルギーを費やしていただけなんだ。
これからはそのエネルギーを成長に向けていくだけ。
マイナスをゼロにして、ゼロからプラスに持っていくだけ。
努力の方向性を変えるんだ。
よくぞここまで歩いてきた。
よくぞ生き抜いてきた。
僕は僕の人生をここから描いていく。
他の人よりも遅れてのスタートだけど、それは関係ない。
僕の人生は、これまでの地獄があるからより色鮮やかになっていく。
暗闇があるから光はより美しく見える。
不幸を知っているから幸せを感じることができる。
ツラさを体験しているから、他人のツラさを理解できる。
今までの努力は、不足を知るための期間。
決して無駄な努力ではない。
その努力を血肉化するかどうかは、自分次第なのだと思う。
頑張れるよな。
立ち向かえるよな。
今まで散々努力してきた自分なんだ。
これくらいできるに決まっている。
自分の成長のために、前に進むんだ。
成長のための地獄なんて可愛いもんさ。
本物の地獄を味わった自分なら、どんな地獄でも歩いていける。