こんにちは、たけうちです。
はじめましての方は、こちらの記事もご覧ください。
うさぎとかめには様々な教訓があります。
それは、能力を過信することの恐ろしさであったり、継続することの大切さであったり。
ですが、僕がこの寓話で1番重要だと思うのは、うさぎの慢心でもなく、かめの努力でもなく、かめが競争で何を見ていたかだと思うのです。
なぜならそこに注目すると、正しい比べ方というものが見えてくるからです。
そこで今回は、正しい比べ方についてお話ししていきます。
ぜひ最後までご覧ください。
2種類の比較
うさぎとかめは、かめの遅さを見て慢心したうさぎが競争に負け、うさぎの速さを見ても尚愚直に努力をしたかめが競争に勝利をする、そういったお話です。
慢心することの愚かさや、継続して努力することの大切さを説いているこの寓話ですが、もっと本質的な部分について考えていきましょう。
かめとうさぎの違いはなんだったのでしょう。
もしもお互いの立場が逆だったとして、うさぎがかめに負けていたとしたらうさぎは全力で駆け抜けて勝とうとしたでしょうし、かめがうさぎに勝っていたとしても、かめは変わらず同じ努力をしたに違いありません。
こういった彼らの考え方の違いは、比較というものが外部依存になっているか、それとも内部依存になっているかの違いなのです。
外部依存の比較
うさぎは外部依存の比較をするものとして描かれています。
外部依存の比較とは、自分の座標を他者を用いて証明しようとする比較方法です。
ぼくたちが一般的に使う比較という言葉は、この外部依存の比較を指すことが多いのではないかと思います。
こういった外部依存の比較は苦しみを生みやすいため、出来ることなら手放したい比較方法なのです。
うさぎを例に見てみると、誰かに勝っているとき、人は慢心します。
誰かに勝っているから良いんだという慢心が、結果的に破滅へと繋がっていくのです。
ですが、こういったタイプの人は、逆に誰かより劣っているとき、全力で努力をします。
それは誰かより劣っている自分が許せないからです。
それで常に誰かに勝てていればいいですが、人生、常に自分より上がいるものです。
そういった環境で自身が劣っているという事実は、何よりも自分を苦しめるのではないでしょうか。
外部依存の比較は、勝ち続けなければいけないという価値観を生み、劣等を避けるための人生へと誘っていくのです。
内部依存の比較
それに比べて、かめが持っていたのは内部依存の比較です。
内部依存の比較というのは、他者を介在させずに自身の座標を証明するというもの。
このうさぎとかめに於いてかめが直向きにゴールに進み続けられたのは、うさぎではなく自分自身を見ていたからです。
普通外部依存であれば、うさぎに大差をつけられた時点で競争を諦めるものです。
どうせ勝てないからと、手を抜くことになっていたでしょう。
ですが、内部依存であったかめにとって、うさぎは眼中になかった。
眼中にあったのは自分自身であり、自分と戦っていたから最後まで自分の全力を出して歩みを進めることが出来たのです。
内部依存の比較というのは、昨日の自分よりもより良い自分を目指すということです。
過去の自分が比較対象なのです。
だから手を抜くことなく、最後まで歩き続けることが出来たのではないでしょうか。
昨日の自分を超えろ
僕たちはつい他人と自分を比べては、自分は劣っていてダメな存在だと感じてしまいます。
それは外部依存の比較を行っているからです。
私は何者かという自己証明をする際に他人を使うことでそれを根拠にする思考癖。
これが僕たちが苦しくなってしまう原因なのです。
自分が何者かは誰かを使って証明するものではなくて、自分自身が持つ事実で証明するものです。
徒競走の順位で自分自身を証明するのが外部依存。
徒競走のタイムで自分自身を証明するのが内部依存。
誰より優れているとか、劣っているとか、そんな不安定なもので自分を計らないでください。
それは他者によって優れたりも劣ったりもする不安定な物差しです。
そんな物差しでは、普遍的な自分自身というものは計れません。
かめは常に自分自身を見ています。
今自分が出せる最高を更新しようと日々努力をしています。
このような比べ方が正しい比べ方であり、目指すべき比べ方なのです。
まとめ
この情報化社会において、自分より優れている人がたくさん視覚に入るようになり、外部依存型の人間にとっては非常に苦しい世の中となってしまいました。
自分よりも優れている人なんてのは山ほどいますから、外部依存の比較をしている限りこの劣っている自分を感じる地獄から抜け出すことはできません。
内部依存型に切り替えるのです。
自分がどう在りたいのかを追求し、自分自身のみで満足できるようになるのです。
誰かよりも優れている必要はありませんし、劣っていてもいいのです。
自分自身が在りたい自分でいられているかにこだわりながら生活をしていきましょう。